2019年11月02日
症例38 急なめまいで動けなくなった女性
症例
こんにちは。
今回は急性でひどいめまいが起き、吐き気で動けなくなっておられた患者様の症例をご紹介します。
急性でしたので、かなり早急に回復させることができた症例です。
目次
患者様について
O様 63歳女性職業:PRコンサルタント 主訴: めまい、吐き気
過去の既往歴: 20代でめまいを起こしメニエル氏病と診断30代でめまい再発→鍼灸治療と漢方薬(五苓散)で落ち着く。2年前に再再発→漢方薬(五苓散)を飲んで落ち着く。
ここ最近の生活の変化:ずっと長らく兵庫県内で一人暮らしをしながら仕事をしたきたが、1ヶ月ほど前から奈良市の実家へ戻り母と同居しながら兵庫県内の仕事場へ通うようになった。
初診時の経緯
今回はとみお院での症例です。雨の日にお電話をいただきました。
「ひどいめまいが起きていて、吐き気を伴い、嘔吐したいる。歩くこともできない。」
「ただ、今歩ける状況ではないので、タクシーで行きたいのですが、タクシー会社が雨で混雑していてなかなか来ない。」とのことでした。
とのことで、「お近くなので車でお迎えにあがります。」とお伝えし、ご自宅へ。
ご自宅の門から玄関までに階段があるお宅で、O様ご本人がなんとかお母様に支えられて降りて来られたのですが、門まで来たところで急に吐き気に襲われ、その場で嘔吐されました。
「これは、院までは到底行くことはできない。」と判断し、「ご自宅で治療させていただきます。」とお伝えし、治療道具を取りに帰って再びご自宅へ。
当院では通常は往診を行なっておりませんが、やむを得ない場合に限り、往診をする事があります。(施術費用は通常施術の2回分となります。)
急遽ご自宅での初診が始まりました。
西洋医学的見立て
回転するわけではないが、ふわふわしてふらつく。遠くを見るとふわふわする感じが増す。
とのことでした。
歩くこともできないこと、ろれつに問題がないこと、記憶にも問題はない、半身に麻痺のような症状もないことから脳卒中などの可能性は低く、以前にもめまいを何度も起こした事があること、メニエル氏病の既往がある事、立つ事ができないことなどから平衡感覚に異常をきたしているので、内耳になんらかの問題が起きて生じているめまいだと推測しました。
東洋医学的見立て
手足が冷えやすく、体は細身。喉が乾きやすい。吐き気がして、お腹が張ってガスが溜まりやすい。食欲は普段は普通にあるが、今はない。脈は細く緩く、弱い。舌は淡いピンク。少しだけ先が紅い。手足の冷えがきつい。
めまいには様々な要因があります。体の内側の原因としては疲労やストレス、体の外側からの原因としては冷えや暑さなどが要因となる場合があります。
O様の場合、体に弱りと冷えがとても強く見えていました。
居住環境が変わったこと、奈良から兵庫県までの通勤をすることになったことなど、日常のライフスタイルの変化に伴う疲労やストレスが大きかったようでした。
それがもともと弱い胃腸の働きを阻害し、十分な栄養を取り込めないので体が冷えるというふうに見ました。
体に体力と温もりを与えるため、腎機能を高め、余分なむくみをとり、胃腸を温め、良質な血をしっかりと作ることのできるようにするツボを選びました。
(良質な血を作り肝臓にしっかりと血の在庫がある状態にするとイライラしにくくなったり、不安が和らいだりしてストレスが減ります。)
また吐き気が強いのはめまいがきつく船酔いのようになっているからだと考え、船酔いなどで吐き気が出た時に使うツボを、それぞれ使ってみることにしました。
治療経過
急性で、立って家の中を歩くのも辛かったO様、治療を施してから少しゆっくりお話していると、「目の前がゆらゆら揺れていたのがマシになりました。」とおっしゃりました。
先ほどまでは立って歩くのもままならない状態だったのが、普通に立って歩けるようになっておられました。
結構きついめまいが出ていたので、なるべく完全におさまるまでは安静にしていただくようお伝えしました。
1週間以内にもう一度診させていただく約束をしてその場は帰らせていただきました。
1週間後に予約の電話があり、ご来院された時にはすっかりめまいも吐き気もおさまっていて、施術した日の2日後には仕事にも行けたとのことでした。
【主に使用したツボ】
水泉、内庭
施術者の思い
今回は急性のめまいでしたが、急速に症状を改善することができた症例でした。
O様は東洋医学がお好きな方ですし、今後もお体のメンテナンスをしていきたいとのことで、月に数回定期的にご来院されています。
東洋医学は症状を取り除くだけでなく、病になるのを防ぐ事を得意とする伝統医学です。
その事をより多くの方に知っていただき、日頃病気がなく、元気に笑顔で過ごしていただける方を1人でも増やしていけたらと思っております。
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